メルマガ制作も配信も、HIT-MALLの運用代行サービス
ECサイトの売上アップに必要な人的リソース不足の解消に「HIT-MALL運用代行サービス」を検討してみませんか。まるっとお任せいただくのも、部分的なご支援もご相談いただけます。
メルマガは優良既存顧客にリーチできるチャネルであり、アプリやSNSなど顧客接点が多様化した現在でも、依然として効果的なチャネルの1つです。購読者の属性や興味関心に合ったコンテンツを発信するため、適切なタイミングで配信するなど、工夫次第でECサイトの集客や売上拡大につなげることができます。
「メルマガを運用しているが、成果が見えない」「効果的なメルマガの運用方法を知りたい」など、このような課題を抱えているEC事業者に向けて、すぐに実践できるメルマガ施策と運用改善のためのPDCAサイクルの回し方を解説します。
ECの集客にメルマガを活用するメリット
ECサイトの集客や販売促進にメルマガを活用するメリットとして、「優良既存顧客にリーチできる」「メールは利用者が多い」「HTMLメールはコンテンツ制作の自由度が高い」といった点があげられます。
優良既存顧客にリーチできる
メルマガは既存顧客やすでに獲得しているメルマガ会員など、すでに関係性がある顧客に対して、情報を直接届けることが可能なチャネルです。リピート率が高い顧客や、累計購入金額が高い顧客にターゲットを絞ってメルマガを配信するなど、LTV(Life Time Value、顧客生涯価値)が高い優良既存顧客にリーチしやすいチャネルのため、不特定多数にリーチするWeb広告やSNS広告などと比べて、コンバージョン率は高い傾向にあります。
メールの利用者数が多い
企業と消費者のコミュニケーション手段は、アプリやSNSなど多様化していますが、現在も多くの消費者がメールを利用しています。
総務省の「令和元年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、2019年度におけるメールの行為者率(利用率)は48.4%でした(平日・全年代の平均)。ソーシャルメディア(SNS)が44.0%と年々増加傾向でメールに追いつきつつあるものの、メールの行為者率は携帯通話(19.8%)やネット通話(5.4%)、固定電話(3.4%)よりも高く[1]、依然として主要なコミュニケーション手段であることが分かります。
こうした調査結果から、メルマガはECサイトの情報発信や、購買促進の目的に適した、効果的なチャネルと言えるでしょう。
ただし、メールの利用率は年齢が上がるほど高く、10歳代や20歳代ではSNSの利用率の方が圧倒的に高いのが現状です。10歳代や20歳代のソーシャルメディア(SNS)の行為者率は63.0%、65.9%であるのに対し、メール行為者率は10歳代で24.6%、20歳代で36.0%となっています。[1]ECサイトで扱っている商品のターゲット層や、顧客の年齢層によって、メルマガの利用率が異なることには注意が必要です。
出典
HTMLメールはコンテンツ制作の自由度が高い
メルマガのフォーマットには「テキストメール」と「HTMLメール」があります。テキストメールとは文章のみで構成されたメールで、URLを含めてすべての情報がテキストで表示されます。一方の「HTMLメール」はHTML形式で作成されたメールで、文章のみのテキストメールと異なり、画像や動画を埋め込めるほかに文字の色や大きさを装飾することもできます。コンテンツ制作の自由度が高いだけでなく、メールの開封率などを測定できることもメリットです。
今からできるECメルマガの運用改善策とPDCA
ここからは実際にメルマガの運用改善策とPDCAサイクルを回すポイントを解説します。ECサイトの運用環境を大きく変えることなく、すぐに実践できるものが中心ですので参考にしてください。
PLAN:目的の明確化とKPI設定
目的の明確化
まずは「メルマガの目的」を明確にします。目的を持たないままメルマガ配信をしていると、KPIを設定できず効果を適切に評価できない、購読者に有益なコンテンツを届けられないといった弊害が生じます。「メルマガ経由の購入促進」「顧客との関係構築」「商品の認知拡大」など、まずはメルマガの目的を決めましょう。購入促進目的のメルマガと顧客との関係構築目的のメルマガの2本を同時に走らせるのも一つの戦略です。
また、「リピーター獲得」を目的に、購買までのステップに分けたメルマガを作成するのも良いでしょう。「特定の商品を購入した」「季節の特集ページを閲覧した」など配信対象を絞った上で、おすすめ商品について紹介するメールやお得なクーポンを紹介するメールを配信すれば、ECサイトへの再訪問を促す手助けとなります。
KPI設定
メルマガの目的が明確になったら、目的達成までのKPIを設定します。メルマガの目的が「メルマガ経由の購入促進」であれば、KPIは開封率、リンクのクリック率、メルマガ経由のアクセス数、コンバージョン率、注文件数、注文単価などです。
メルマガの運用開始時は、KPIの数値目標を具体的に決めることが難しいかもしれません。まずはKPIに設定する指標だけを決めて、運用しながら具体的な数値目標を定めると良いでしょう。
KPI設定の例
目的:メルマガ経由の購入促進
- ・配信数
- ・開封率、開封数
- ・クリック率、クリック数
- ・ページ遷移の直帰率
- ・コンバージョン率、コンバージョン数
- ・注文単価
- ・注文金額
目的:顧客との関係構築
- ・配信数
- ・開封率、開封数
- ・クリック率、クリック数
- ・1人あたりの平均開封率
- ・1人あたりの平均クリック率
目的:商品の認知拡大
- ・配信数
- ・開封率、開封数
- ・クリック率、クリック数
- ・メルマガで紹介した商品ページのセッション数
DO:開封率・クリック率・直帰率を改善
メルマガの実行段階(DO)での改善策を紹介します。弊社がメルマガ運用を支援しているクライアントの成功事例を踏まえた、「開封率」「クリック率」「遷移後のページの直帰率」を改善する施策です。
開封率の改善策
メルマガの開封率を上げるには、メールを開くメリットをタイトルで端的に伝えることが重要です。「EC限定」「送料無料」「在庫あとわずか」といった表現は、ありきたりですが効果があります。また、「○%OFF」「あと○日」「残り○個」「限定○人」など、件名に数字を入れて具体化すると開封率は高まる傾向にあります。また、メルマガの件名に購読者の名前を入れると、購読者はそのメルマガが「自分のための情報」であると認識されやすくなり、開封率が上がる傾向にあります。
弊社がメルマガ運用を代行しているクライアントは、これらの施策によってメルマガの開封率が22%から25%に改善したケースもあります。
クリック率の改善策
メルマガ内の商品画像の下に「お買い物はこちら」というボタンを追加した結果、クリック数が約1.5倍に増え、クリック率が上昇した成功事例があります。
また、ECサイトの人気商品ランキングや人気検索キーワードを元に商品を紹介するなど、ECサイトで人気のコンテンツや商品をメルマガ作成に活用するのも取り組みやすい施策でしょう。購読者が求める情報を掲載することでクリック率の向上が期待できます。
直帰率の改善策
メルマガに掲載したコンテンツと、遷移先ページのコンテンツが同じ内容だった場合、購読者はページ遷移後にコンテンツへの新鮮味を感じられず、直帰率が上がる原因になります。メルマガには、商品のもっとも訴求したいポイントのみを掲載し、遷移先ページで商品について詳しく説明するなど、コンテンツを使い分けることで直帰率を改善できる可能性があります。
ある弊社のクライアントは、メルマガのコンテンツをシンプルな内容に変更し、リンク先のページに掲載するコンテンツとの棲み分けを行った結果、遷移先ページの直帰率を46%から37%に下げることに成功しました。
CHECK:メールの種類ごとに効果検証する
メルマガの効果を検証する際は、メルマガを種類(テーマ・目的)ごとに分類し、同一種類内でKPIの達成度合を比較することが重要です。
例えば、「セール告知」「新商品案内」「送料無料キャンペーン」といった複数種類のメルマガを配信している場合、メルマガの種類によって配信数、クリック数、クリック率、コンバージョン数、コンバージョン率、メルマガ経由の注文金額などの数値の傾向は大きく異なります。
すべての種類のメルマガを同一KPIで比較すると、メルマガの正確な効果は見えてきません。例えばセール告知のメルマガと新商品案内のメルマガで別々にコンバージョン率を見ると大きく差があるはずですが、まとめてしまうと常に新商品案内のメルマガはコンバージョン率が低い、常にセール告知のメルマガのコンバージョン率が高い、といった評価になりがちです。これでは、各メルマガの改善ポイントを見つけることは困難です。
同一種類で成果を比較することで、成果の良し悪しの要因がメルマガのテーマや目的などの「種類」によるものなのか、件名など「内容」によるものなのかを判断できるようになります。
集計を効率化する
メルマガの効果を測定する際は、データの集計作業になるべく時間をかけないことが大切です。データの集計はツールも活用しながら効率化し、その分データ分析や改善策の考案に時間をかけましょう。
データ集計を効率化するには、Google アナリティクスとGoogle スプレッドシートを連携する方法があります。メルマガごとの「開封率」「クリック数」「クリック率」「(遷移後の)直帰率」「注文件数」「CVR」「注文金額」を自動的に集計するよう設定可能なため、その都度手動で集計するのに比べて大幅に効率が上がります。
ACTION:ボトルネックを解消
効果検証の結果を踏まえ、会員登録から購入までのフローのどこにボトルネックがあるのか、なぜボトルネックとなっているのか、理由を特定します。優先して取り組むべき改善点はどのフェーズか、自社のリソースを踏まえてどこに注力できそうかを検討しましょう。
そもそもメルマガの購読者数が少なければ購読者数を増やす施策が必要ですし、クリック率が低ければメルマガ本文の改善が必要です。メルマガの種類ごとにボトルネックを特定し、改善策を実施してください。
例)ボトルネック:購読者数が少ない
購読者数が少ない場合
-
課題
購読者数が少ない -
施策
- ・多くの顧客がアクセスするページに、メルマガ登録ページへの導線バナーを設置
- ・メルマガ登録のページには、メルマガ購読のメリットを具体的に記載
- ・メルマガ会員の紹介特典としてクーポンやポイントを発行
- ・注文確認ページや注文完了ページでメルマガ購読を案内
例)ボトルネック:クリック率が低い
-
課題
クリック率が低い -
施策
- ・テキストメールを配信している場合は、HTMLメールに変更
- ・ECサイトの人気商品ランキングなど購読者やメルマガ会員が興味を持ちそうな人気コンテンツをメルマガに掲載
まとめ
さまざまな業界のECサイトのメルマガ運用を支援してきた経験上、メルマガの成果が出ている企業は配信して終わるのではなく、目的にあった効果が出ているかの検証や改善を続けています。弊社が4年前からメルマガ運用を支援しているあるクライアントは、先に紹介した種類別の分析をしながら件名の工夫などの地道な改善策を積み重ねることでメルマガのコンバージョン率を毎年約3ポイントずつ向上させています。
今回解説したメルマガ施策の中には、運用ルールを変えることなくちょっとした工夫で実践できるものもありますので、メールマーケティングの効果を上げる運用改善策を参考に、早速明日から実践していきましょう。
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